疎植栽培とは?メリット・デメリットを実際にやっている農家が解説します
📅 2026/11/1
疎植栽培とは
疎植栽培(そしょくさいばい)とは、名前の通り苗を「疎(まば)ら」に植える栽培方法です。
通常より苗の間隔を広くとり、植える量そのものを減らします。
「少なく植えたら収穫も減るのでは?」と思いますよね。ところが、苗の間隔を広げると**一株一株が大きく育ち、結果的に収穫量は変わらない(あるいは増える)**というのが疎植栽培の考え方です。
うちでは今年度も、この疎植栽培を行いました。実際どうだったのか、正直にまとめます。
うちのやり方:8行おきに45センチ
具体的な方法を説明します。
田植えの時点で間隔をあける
- 8行おきに45センチあけて植える
- 枕通り(田んぼの端)との間も45センチあける
- 植える苗の量自体も少なくする

写真を見ていただくと、ところどころに空いている列があるのが分かると思います。これが45センチの間隔です。
手植えのときは「45センチの棒」
田植え機で植えられない四隅や継ぎ目は手植えになりますが、ここでも間隔はきっちり守ります。
みんなで45センチの棒を握って、測りながら植えていきます。
義父が几帳面ですから(笑)目分量では許してもらえません。
空けた45センチには「溝を掘る」
ここがうちのやり方のポイントです。
空けた45センチの部分に、溝を掘ります。
溝を掘ると何がいいのか
水を入れるとき、その溝をスーッと水が走って、一気に田んぼ全体に水がまわります。
田んぼに水を入れるのは、意外と時間がかかる作業です。溝があることで、
- 水が早く行き渡る
- 水の量を調整しやすい
- 排水もしやすい
という利点があります。

成長の途中で見ると、溝の近くは葉っぱの色が違うのが分かります。水と養分がよく回っている証拠だと思います。
疎植栽培のメリット
実際にやってみて感じた利点をまとめます。
1. 苗が少なくて済む
単純に、使う苗の量が減ります。育苗の手間とコストが抑えられます。
2. 株がしっかり張る
間隔が広いぶん、一株が大きく育ちます。実際、カブはしっかり張りました。

3. 水回りが良くなる(溝を掘る場合)
これはうちのやり方特有ですが、水管理がぐっと楽になります。
4. 風通しが良い
株間が広いので風が通りやすく、病気が出にくいと言われています。
デメリット・注意点
正直なところも書いておきます。
1. 手間がかかる
45センチの棒で測りながら手植えするのは、普通に植えるより時間がかかります。溝掘りの作業も追加されます。
2. 雑草が生えやすい
株間が空いているぶん、日光が地面に届きます。草が生えやすい環境にはなります。
3. 収穫量は「劇的に増える」わけではない
ここが一番正直に書きたいところです。
実際、収穫量はどうだったか
想定では、少なく植えても株が張って収穫量は多くなるはずでした。
結果は——
極端に多く取れたわけではありません(笑)
夫と義父は、こう言って笑っていました。
「だって、人より少なく植えてますからw」
身も蓋もないですが、その通りです。
収穫量は「いろんな要素」で決まる
ただ、これは疎植栽培だけのせいとは言えません。
今年の状況を振り返ると、
- 秋の舞は収穫量が多かった(品種の差)
- 肥料が少なめだったせいか、穂は例年より短い気がした
- 天候、水の管理、病害虫の有無
収穫はいろんな要素が混ざった結果なので、「疎植だから増えた・減った」と一律には言えません。
それでも挑戦は続きます
毎年、何かしら試しながらやっています。
- 植え方を変えてみる
- 肥料の量を調整する
- 新しい品種を入れてみる(今年は秋の舞がそれでした)
そうやって毎年いろんな挑戦をしていくんだと思います。
うまくいく年もあれば、思ったほどではない年もある。それも含めて米作りですね。
来年はどうするのか、また家族で相談しながら決めていきます🌾
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